日本が実用化に大きく貢献した包装関連技術はたくさんありますが、その一つが「フリーズドライ製法」という名称でテレビのコマーシャルなどでも流されすっかりお馴染みになった「真空凍結乾燥技術」。また調理されたカレーの入った包装袋を熱湯に入れて温めればあとはご飯にかけてすぐ食べられるレトルト食品でお馴染みの「レトルト殺菌技術」。
最初の「真空凍結乾燥技術」の発端は、医療分野での血液乾燥で考え出されたことで知られています。以降軍人の携行食用にも使われ、更になんと宇宙食にも関わった経緯の末、日本が民生用に応用していったなかで、お馴染みの即席ラーメンなどの具に使われているのがこの技術。
即席ラーメンの手軽さとともにその製法技術も紹介され、この技術が一気に知れ渡り爆発的に展開されていったと言われています。次の「レトルト殺菌技術」も面白いことに軍人の携行食用に開発されたことが始まりと言われています。これも民生用への実用化の糸口を見出していったのがやはり日本。
レトルト食品としてその食材としての一分野を築き上げていったのです。よく知られる殺菌条件の「121℃、4分間以上」という数値。ただしこの条件も食材によってもう少し長めに行う等各社工夫に腕の見せどころとなっているようです。また高温加熱が条件となるため、装置メーカもいろいろ工夫が必要となっています。
例えば、高温加熱とするため、充填やシールする機械も専用機を開発しないといけませんでした。さらに加熱状態での殺菌ともなると加圧殺菌としたうえ、加圧冷却も行えるレトルト窯(高圧殺菌装置)も開発されていると言われています。