プラスチックフィルムを使った軟包装では、密封性を重視して考えられてきたため、最終ユーザーの開け易くするという「易開封(いかいふう)性」と呼ばれる機能に十分配慮されてこなかった傾向がありました。とりわけ、食品に対する包装では変質防止という大命題があるためバリアー性を確保・維持するため、流通段階などでは簡単に破けない方法をとらざるを得なかった事情もあります。また、食品以外でも包装されている中身がすり替えられるといった「改ざん防止」という機能も必要となってくるため、同様に開封のしにくい頑丈な包装が求められるということもありました。このようないろいろな事情があったものの、やはり消費者の立場に立った「物づくり」という時代のながれは止めようもなく、徐々に易開封性に視点が向けられるようになってきました。